· 

佐倉市の庭完成


佐倉市のS様邸へご依頼いただいていた芝を120束搬入。
芝張りは施主様自ら行います。


施主様が整地している間、私は樹木一つ一つに名札をつける作業。
材料は板塀の余り材です。ちなみにこのナツハゼの果実は美味しいです。


雑草について質問いただいた時、目の前に生えていたので、例えばこのカタバミは酸味があって美味しいですよ〜、なんて言いながら食べると非常に驚かれました。
試しに食べてもらうと、なるほど!美味しい!と。パンチ効いているのでサラダとかに重宝します。


ちなみに、その横に生えていたこのスベリヒユも食べられます。

一応洗いましょう。

雑木の庭 千葉県 佐倉市 武田屋作庭店 造園 庭づくり アトリエDEF アトリエデフ


樹名札も設置し終わり、私の作業はこれにて完了となりました。
枝葉が風にそよぐ姿は視界に入らなくても感じることができて心地良い。

 

植栽はもともと玄関前に少しだけの予定でしたが、施工中に大幅な追加依頼をいただきました。また、既存の石材やガラを用いてテラスを作ったり、アウトドアがお好きなS様の暮らしに合う庭ができたのではないかと思います。

 

図面は特にない計画となりましたが、とても喜んでいただきこちらも嬉しいです。

自然素材をふんだんに使った住宅であり、薪をたくさん利用する生活ともなるので、循環の一部として庭と末長くお付き合いいただければ幸いです。この度はありがとうございました。

 

建築設計施工:アトリエDEF(素敵すぎる)
https://a-def.com


事務所へ戻る前に多古光湿原へ立ち寄ってきました。
以前に何度か日記に書いていて、多古光湿原のタグから辿れます。

この投稿をInstagramで見る

武田屋作庭店(@txkxdxyx)がシェアした投稿


道はないので漕ぐ。

視界ゼロの葦原です、迷わないように注意。


さまざまな植物が見られますが、花が咲いていたものをいくつか。
最もよく咲き、たくさん見られたクサレダマとシロネ。

多古光湿原 オオルリハムシ 絶滅危惧種 千葉県 多古町 横芝光町


そのシロネを主な食草とする希少な昆虫オオルリハムシと葉上で休んでいたミドリシジミ。


植木屋的にピックアップしたいコムラサキ。湿地に映える小低木で千葉県の重要保護生物となります。

植木材料としてムラサキシキブの名で出回るのはこのコムラサキで、ムラサキシキブ自体は山地の林縁に生える中高木なのでとてもややこしい。


こちらは気の早めなエゾミソハギとイヌゴマと多分カントウヨメナ。

ミズチドリ 山野草 千葉県 夏 ラン 野生ラン


花期は終わりに近いミズチドリ、ノハナショウブ、ムジナクグ。
いずれも絶滅が危惧される植物であり、ムジナクグは地球上でこの湿原のみに生育する植物となっています。


くねくねしていた地形は失われた今昔図。

歴史的農業環境閲覧システムの比較地図より引用。

 

安定的な姿かたちに戻りたがる自然にもう少し寄り添いたい。
力づくで抑えると、時に何十倍ものしっぺ返しがくるので。

きつい言葉を使うと、この転換があった時代に日本人は道を踏み外した。
さらに戦後の人たちがフルパワーで道をぶち壊し、引き換えに利便を手に入れた。
本質的な思考、知恵、本能、畏れ、敬い、道理などなどは全て失った。
何もかもがミテクレだけのハリボテになった。

これからを生きる人にとっては黄昏の時代となるので、とても悲しい。
なんとか少しずつ改善していきたい。

と、そんな話をしても?という感じになり、伝えきれず気づけばフェードアウト・・。

イヌタヌキモ 食虫植物 水生植物 野草


事務所へ戻ると観察会時にいただいたノハナショウブが花を咲かせていました。
足元にはイヌタヌキモなどがモサモサ。これからも大切に育てたい。


空荷のトラックでゴヰチカへ向かい、店前にどっさり残していた枝葉を積みつつ開店。


ぶっちゃけ、本日はお客さんが一人も来ず。
淹れたコーヒー飲みながら事務作業を進めました。


コーヒー飲みにお気軽にどうぞ。ドネーション制。