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何が減っているのか


大雨のため現場仕事はお休みとしました。本日の武田屋商店前のナワシログミ。二週間ほど前は何百匹とミッチミチにいたアブラムシが一匹もいなくなっていて、どうやらテントウムシの幼虫たちが食べ尽くしたようです。巨大な生態系システムの一コマ。当たり前の現象。


またまたYAMAPネタで申し訳ありませんが、本日流域地図なるものが公開されて、これが非常に興味深いです。こちらは広大な利根川水系。ちなみに利根川は現在太平洋に注いでいますが、江戸時代に東遷事業が行われる前は東京湾に注いでいました。

見られますか?流域地図
https://watershed-maps.yamap.com


今年の1月に洲崎までたどり着いた房総半島分水嶺の記録図(クリックで拡大します)。ここで言う分水嶺は太平洋と東京湾にそれぞれ流れる水の境目となる地形のことです。過去日記の房総半島分水嶺踏査完了にて触れています。


房総半島の明確な分水嶺が曖昧になる大網白里市の昭和の森そばにある小中大滝付近。過去写真ですが小中大滝の様子。本来は村田川を通じて東京湾に注いでいた水が河川争奪現象が起こったことにより、短命であろう滝を形成しつつ、現在は南白亀川を通じて太平洋に注いでいます。自然にできた大きな滝としては千葉県で最も北にあり、ここ30年で侵食により滝の高さは4mほど低くなっているようで、進行形の地形変遷の激しさを観察できます。興味深い場所です。


こちらは昨年10月に歩いた大キレット-北穂高岳あたり。白ペンキで○があるところが推奨ルートなのですが、ご覧のように一つのミスであっという間にあの世行きのところで、一般登山道とはいえ険しいです。

 

この時は、前日8時-17時の仕事終了・18時自宅出発→23時30分新穂高温泉駐車場着・0時出発→5時20分槍ヶ岳→9時20分頃大キレット鞍部通過→13時15分穂高岳山荘→17時50分新穂高温泉駐車場着→19時過ぎコンビニに移動して仮眠21時出発→翌2時30分自宅着と言う軌跡でした。


睡眠不足のためか半分夢を見ているような状態で、ありとあらゆる石に刻まれた読めない文字や、見たこともない生き物、もしくは生き物みたいなものの姿が次々と現れた下山時の白出沢。幻覚だとは理解しつつ、今でも強烈な記憶として頭に残ります。


こちらはその前の8月に歩いた奥穂高岳と西穂高岳の間の景色。芽吹いた葉っぱ一枚、落ちた水滴一粒、実際には何が増えて(いるように見えて)いて、何が減っているのか、計算だけしていては答えが絶対に出ないのだけど、せめて仮定に至るまで考え続けたい。