· 

食虫植物と秋の七草

ビオトープ 栽培 ムジナモ サンショウモ ガガブタ


いつもより遅めの起床。


久しぶりにゆっくりベランダの池を覗いてみました。

写真に写るのは、ムジナモ(貉藻)、ガガブタ(鏡蓋)、サンショウモ(山椒藻)です。
あと、真ん中あたりにこぼれ種からヘラオモダカ(箆面高)が生えてきました。

相変わらず、ムジナモはメダカの赤ちゃん食べちゃってます・・。
通説だと、花を咲かせるまではあと8年。


先日、先生がすくってきた金魚たちはなんと親父が全てセッティングしてくれました。
ピントが水面に映る景色になっちゃってますが皆元気です。

千葉県 ナツエビネ


事務所にて枝ゴミの整理、道具の片付けなど。
仕事と言えば仕事なんですが、普段より気が抜けてしまい何だか疲れました・・。

明るい時分にナツエビネ(夏海老根)のようす。
一雨欲しいですね。


打ち合わせのため東金市へ移動。

まだまだ時間があったため、成東・東金食虫植物群落へ寄り道してきました。

ブログ太東海浜植物群落に書いたように、初めて国の天然記念物に指定された場所の一つです。

ちなみに当時は成東町肉食植物産地という名で、他に埼玉県の田島ヶ原のサクラソウ自生地、岐阜県の坂本のハナノキ自生地が同時に指定されたそうな。

指定理由やその後の経過を調べてみると、今も昔も人間の浅はかさは変わらないんなだなぁ・・、と思います。


その名らしい植物たちの小さな世界。


上からミミカキグサ(耳掻き草)、ホザキノミミカキグサ(穂咲きの耳掻き草)、シロバナナガバノイシモチソウ(白花長葉の石持草)、イシモチソウ(石持草)です。

どれ??みたいな写真ばかりですみません・・。
ちなみに背後によく写っているアリノトウグサ(蟻の塔草)も中々面白い姿をしています。


更に良く解らない写真で申し訳ありません、ヒメナエ(姫苗)の花です。
他の植物に寄りかかるような姿がとても弱弱しい。

上記食虫植物は例のごとくですが、このヒメナエも環境省より絶滅危惧Ⅱ類(VU)千葉県では絶滅危惧ⅠB類相当の重要保護生物となっています。


ここからはぐーっと視線を上げた世界で目に留まったもの。


上からコオニユリ(小鬼百合)、コバギボウシ(小葉擬宝珠)、ヤマアワ(山粟)、ヌマトラノオ(沼虎の尾)、イヌゴマ(犬胡麻)、ミソハギ(禊萩)です。


秋のイメージが強いけど、盛夏の頃から観られる花。

 

上から、オミナエシ(女郎花)、カワラナデシコ(河原撫子)、ツリガネニンジン(釣鐘人参)、ワレモコウ(吾亦紅)です。


特に上二つは秋の七草としてもお馴染みですが、現在はどんどん馴染みが無くなり、本当に姿を消しつつある植物たちとなっています。


群落内でもちょっとした地形の変化で、観られる植物も変わることが面白いです。
沼内にはイヌタヌキモ(犬狸藻)なんかも観られるようです。
また、作田川の水位と比べると、低地であることが良く解ります。

食虫植物は他の植物が生育できないような環境+デリケートな諸条件を満たす環境に発生します。

このような群落が保たれたのは

①腐食に乏しい酸性貧栄養の砂質土壌であること(数千年前は海の底)

②芝剥ぎ場・土取り場として古くから絶えず人為的な攪乱を受けてきたこと

加えて、頻繁に起こっていたはずの河川の氾濫(環境のリセット)が大きな貢献をしたと考えられそうです。


本来こういう先駆的植物が侵入できる環境はあちこちに在るべきだけど、経済(&安全)優先・効率重視の人間社会、更には強健な外来種との生存競争の前で、もう生まれることは無いでしょう・・。


移動して、打ち合わせのお宅近くにて。

センブリ(千振)の根生葉が観察できました。
そういえば、昨年事務所に種を蒔いたけどどうなったかな・・。


打ち合わせのお庭にみられた大きなクロモジ(黒文字)。
予定が決まり次第作業に入らせていただきます。

よろしくお願いいたします。


ではまた~。