午前中は乾草沼、午後は多古光湿原観察会のツープラトンでした。
乾草沼での一コマ、ヤンマ科のトンボ、アオヤンマです。
環境省準絶滅危惧(NT)、千葉県重要保護生物(B)です。
ムスジイトトンボ。
環境省準絶滅危惧(NT)、千葉県最重要保護生物(A)です。
おそらくアオヤンマとコフキトンボの抜け殻。
オオモノサシトンボの♂と♀。
環境省絶滅危惧ⅠB類(EN)、千葉県最重要保護生物(A)です。
写真には撮れませんでしたが、同じ状況のオオセスジイトトンボも観られました。
これら二種が同時に生息することが、この地の重要性を物語ります。
写真はアサマイチモンジ。
他にもアオモンイトトンボやチョウトンボなど多くのトンボが観られ、ルリタテハやゴイシジミなどのチョウ、オナガバチの一種など、数多くの昆虫類の観察ができました。
今回はおこちゃまの姿がちらほらあって凄く良かったです。
大きな太陽光発電所が出来てしまい、巣ごと木が伐り倒され、どうなる事かと思われたオオタカも新たに営巣しており一安心でした。
ただ、足元の草地には除草剤がたっぷりまかれていたりと、不安要素は増えるばかり。。
価値観は人それぞれでしょうけど、後述する多古光湿原も含め、千葉どころか日本国内で最も重要な環境を残す場所の一つだと本気で思っています。
重要性を示すのがずばりトンボ。
トンボ一個体のテリトリーと、トンボ種類ごとが生息できうる周辺の広大な自然のスケールの必要性を理解してはじめて、この危機的状況を感じることができます。
こんなに貴重な場所が一般に知られていないということ自体が危機を招く一因となっており、何とかせねばなりません。
多様性の失墜=人類の衰退です。
カオスな要素が無くなれば無くなるほど、挽回の可能性が低くなります。
何かを犠牲にしてでも後世に残していくべきであり、それには行政の協力が不可欠だと思います。
午後より多古光湿原へ。
湿原入口二カ所にこんな立派な看板が設置されました!めでたい!!!(拡大します)
少し早く着いてしまったので、観察予定とは反対側を少し散策。
美しいオオルリハムシと大発生中のマイマイガ幼虫(苦手な方いたらすみません)。
このオオルリハムシは昆虫愛好家にとって憧れの存在なんだそうな。
環境省準絶滅危惧(NT)、千葉県最重要保護生物(A)となっています。
観察地入口に着いてびっくり、蛇篭護岸の工事が行われていました。
この蛇篭は環境に配慮したと言いつつも、結構問題があるようで・・。
手間はかかるけど、やっぱり自然護岸の方が良いと思います。
下の写真は、何故か水路沿いのハンノキが大きく葉を落としていたようす。
食害など複合的な要因があるんでしょうか。
スゲやカヤツリグサ専門家である谷城先生の解説のようす。
今回も多くのことが学べました。
この日観られた代表的な植物の花三つ。
ランの仲間のミズチドリ(水千鳥)、千葉県重要保護生物(B)です。
腐植質の多い湿地に生え、地中に存在する特定の菌類に依存した生活を送ります。
園芸植物ハナショウブの原種であるノハナショウブ(野花菖蒲)も咲き始めていました。
昨今、多くの自然公園で菖蒲園としてハナショウブがもてはやされていますが、自分の本音はとっても歯がゆい気持ちです。
このノハナショウブにもっとスポットを当ててほしい。
派手さは無いにせよこちらの方が断然美しいと思います。
千葉県重要保護生物(B)です。
今では本当に希少種となってしまった純粋なヒルガオ(昼顔)です。
道端などで沢山見かけるものは帰化種か、交雑種に置き換わっているのが現状。
葦原に埋もれながら、足元には多くの種類の植物が観られます。
コバギボウシやコオニユリ、キンミズヒキなど。
中でも大きな葉っぱのオオニガナ(大苦菜)は千葉県では他に木更津市の真里谷でしか確認されない希少種。
ただ個体数自体は多いようで、千葉県要保護生物となっています。
苦いのか確認したくて少しかじってみたら、案外美味しかったです。
オナガミズアオ(たぶん)と、かろうじて見かけたミドリシジミ。
造園という仕事をすること、本当に美しいものを探すこと。
すべてこのような環境に出会い・守り・伝えるために行ってます。
極論をいえば、自分が生きる理由はただそれだけ。
あくまで極論です。
自分が活動させてもらっている米沢の森を考える会以外に、会員として参加させてもらっているのはご紹介した多古光湿原と乾草沼の各保全会のみで、他の活動に参加する気は今のところありません。
少しでも活動の力になれるよう引き続き頑張ります。
会員募集中!
ちなみに今後行われる乾草沼観察各会では、色々な分野の講師を招くそうで面白そう。
ご興味のある方は是非。
詳しくは下記ブログ参照
http://takohikari-marsh.sblo.jp/
最後は、高校の同級性の友人と超久しぶりに再会&飯&語らい。
当時からイケメンすぎて反則だとか思っていたけど、更に反則な好青年となっていました。
自分はおっさん街道まっしぐらであります泣。
今後ともよろしく~。
ではまた。
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