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郷里と椎津川


午後、みらいseeds代表の平野さんにお誘いいただき、WSに参加してきました。

舞台は、個人的にもご先祖さんから縁&所縁が目茶苦茶ある椎津川流域です。

ちなみに、椎津という地域はもともとかなり広く、武田屋の事務所も住所は椎津となるものの、かなり山の方で飛び地となります。そこはずばり、この椎津川の水源となるあたりです。


過去と現在の比較と、掲示されていた流域の写真ご参照(拡大します)。


椎津川中流あたりより、下流へ向かって歩きました。
道中、湧水箇所がいくつかあり。


垂直鉄骨二面張りから自然に近い護岸にかわるあたり。
現在、この自然護岸も河川改修工事が計画されているそうな。


自然護岸のある場合では、瀬と淵がしっかり現れ、多くの生きものを育んでいるように見えます。
流れが緩やかで浅い箇所では小魚が集まり、ニホンカワトンボの姿もありました。

水中で揺れる沈水植物はエビモ(海老藻)でしょうか。


道標を兼ねた馬頭観音。これ見て思い出しました。

大分前に川渡って大きなマキのある民家横過ぎて山道に入り、神社裏の崖の上に建つ浅間碑を拝んだ記憶があります。


田んぼの中を行くたぶんクサガメ。

改修工事にあたり、希少種であるニホンイシガメの調査に入っているようです。
残念ながら昨冬の調査では見つからず、10年前には捕獲例があるそうです。


コンクリート三面張りとなる部分。

横穴や淵は生れず、陸域と水域が絶たれ、こういった環境では亀を含めて多くの生き物が生きていけません。


上記地図にもありますが、今まで知らなかった谷津田と出会いました。

奥にある堰、さらにその先を歩いてみたいです。


東邦大学の長谷川教授による座学のようすを一枚。

河川改修工事をして二年後も川床の姿が変わっていてはならない、という現代土木の物差し的考えの弊害のお話が印象に残りました。

川は姿形を変えて然るべきもの、だと自分は思います。
これは物凄く大切なことで、その辺は多古光湿原にて書いていますのでよろしければ。


しょっちゅうお会いする方から、久しぶりにお会いする方、初めてお会いする方、いずれも気持ちの熱~い人たちとお話できて楽しかったです。

平野さんがここ椎津川流域の環境を本当に好きなんだということも伝わってきて、なんだかじーんときました。

ちなみに、椎津川はこのまま東京湾へ注ぎますが、埋立地に囲まれながらも残存する河口干潟では希少な生き物が沢山住んでいます。

その辺りは過去ブログの秋の野の花にて少し触れています。
ここから毎日ブログ書く事にしたんだなぁ・・。

ともあれ、みなさま本日はありがとうございました。


午前中は事務所にて作業。

サイハイラン(采配蘭)が少しずつ花を開かせ始めました。
このペースだと、ぱかーんと花を開いた場面は今年もタイミング的に見られなそう。

どなたか明るいうちに写真撮っていただける方募集。


ウバメガシのどんぐりから芽が出てきました!
経緯は海~山~川~というブログご参照。


結局、多くの個体全てが閉鎖花のまま種を付け始めたフデリンドウ(筆竜胆)。
荒れた林内を整備して日が当たるようにせねば。


以前もどこかで書きましたが、自分は庭を作りたいから植木屋をやっているのではありません。

植えた木々が一日ごとに形を変える様子や風に揺れる姿をみて、またそこに沢山の生きものが集まる様子をみて、それらの木々が沢山生える森に思いを馳せていただければこれ本望です。

造園屋としては失格かもしれませんが、極端なことを言えばカッコ良い石組や凝った意匠の造作物もいらず、ただただ風土そのものの景色を作りたいです。


そんなこんなで改修作業中のイドクボンガ。

一部置いておいた道具を引き取りに来たらば誰もおらず。


ザ・上総の民家。

市内南部は空き家が増えてヨタヨタですが、ここから風土をつくりなおし、再び平穏な時間を取り戻したいです。


おまけ。

先生は今日も平常運転でした。
予想外過ぎて毎回やられます。

ではまた~。