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消えた湿原


房総半島の南側をあっちへこっちへ車を走らせた一日でした。

睦沢町にて4月に開店を控えるパン屋さんにて打ち合わせ。
2月の中頃より造園工事着工となります。

昨年度で閉店した前身のお店となるMELEは一度も伺えず残念でした。

でも、新しいお店は建物も景色も本当に素敵です。
自分も素晴らしい空間作りのお力になれるよう頑張ります

また、ご主人さんの日記は自分にとっても身に染みます・・。
こちらから読めますのでぜひ。

八積湿原 茂原 長生


次の現場へ向かう途中にある茂原の八積湿原へ立ち寄ってきました。
正確には八積湿原だった場所です。

wikiより八積湿原

千葉県でも有数の環境を誇っていた湿原は完全に失われてしまいました。
見えるのは工場と太陽光パネルと、寂しげに成長したハンノキ(榛)の木立。

八積湿原


例によって過去と現在の地図をキャプチャしてみました。
両地図のちょうど真ん中が湿原です。

wikiにも出てくる野草の写真を一部貼っておきます。


上からトキソウ(成東・東金湿原)、ハルリンドウとイシモチソウ(成東・東金湿原)、モウセンゴケとコモウセンゴケ(米沢の森、宿谷津)です。

ムシャリンドウは未来永劫千葉県内で見られることはないでしょう。。

そういえば、ツルリンドウは1970年代に市原の栢橋でも観察例があるそうです。
よく見られる清澄ほど鹿の食害はないだろうし、自然条件下でもあまり花を咲かせない植物なので、同地区あたりで再び発見されることを期待。


茂原の現場では倒れそうな枯損木の伐採のご依頼。

敷地に建っていた建物が素敵で思わず目を奪われました。
昭和初期ぐらいのモダンな建築。
いつかじっくり見てみたいです。


東金で資材のお買い物をしつつ君津のお宅、というか友人宅にてお手入れ案件の現調。

実は、修業時代に作業させてもらっているこのシイは本当に立派!

さて、八積湿原のことをちらっと書きましたが、来週末は多古光湿原にて整備作業のお手伝いがあります。

多古光湿原については過去のブログのこちらこちらに書かせてもらっているのでご参照。
近くの乾草沼とともに後世に残すべき素晴らしい所です。

ただ、この乾草沼には開発の波が迫り大ピンチです。
前回伺った時は、オオタカの営巣地ごと樹木が伐り倒されてしまいました。

昨年のものですが、いくつか写真を貼っておきます。
文章のものは拡大します。


トンボの写真はそれぞれトラフトンボとチョウトンボです。

1000年かけて作られた環境を壊すことはそれはそれは簡単なことです。
でも壊した人間に必ずしっぺ返しが来ます。戒めとかじゃなく本当に。辛いです。

今一度、沢山の人に考えてもらいたい問題です。

ではでは。